●ステンレス製鍋・ケトル等の変色について 

ステンレス製の鍋やケトルはステンレスの性質上以下のような変色を起こす場合があります。
詳しくは後述させて頂きますが、使用上・健康上問題ないケースが多く、
すべてステンレスクリーナーやクリームクレンザーで落とすことが可能です。
ここではそれらの原因と、落とし方についてご説明させて頂きます。




●変色のパターン
1. 鍋内側の青色(虹色)変色
2. 鍋内側の黒色変色
3. 鍋内側の白色こびりつき
4. 鍋内外の茶色変色
5. 鍋外側(直接炎が当たる部分)の青色変色



●パターン別原因
1. 鍋内側の青色変色
青色(虹色)の部分は、料理煮汁中のミネラル分(カルシウムやカリウム)のイオンがステンレス表面に付着して発色しているものです。
ステンレス材料が化学変化等を起こしているものではありませんので、使用上・および健康上もそのままご使用されても問題ありません。
今回の現象が発生するにはいろんなパターンが考えられるのですが、一例を上げますと以下のようなパターンがあります。
(例)料理後、鍋の内側に煮汁が付着した状態で放置されますと、鍋の予熱で煮汁の水分が蒸発する場合があります。
この場合、行き場を失った煮汁中の成分が付着して今回のように発色してきます。
2. 鍋内側の黒色変色
アクの強い食材(ごぼうやほうれん草等)をステンレス鍋で調理すると、鍋内壁が黒色に変色することがあります。
これはステンレスに含まれる鉄に、アクに含まれる「タンニン」と言う物質が付着して黒色に変色してみせているものです。
これらもステンレス材料が化学変化等を起こしているものではありませんので、使用上・および健康上もそのままご使用されても問題ありません。
これは食材側にも言えることで、「きんぴらゴボウ」を作った場合アルミフライパンで作ると薄茶色に仕上がりますが、鉄製のフライパン・中華鍋で作ると仕上がりは黒っぽくなります。
3. 鍋内側の白色こびりつき
これらは食品中の塩分・カルシウム分が固着したものです。
状況としては上記No.1の青色変色がさらに進んだ状態と考えられます。
食品中に含まれている成分が付着しているだけですので健康上は問題ありませんが、長期間放置していると錆の発生の原因になることがありますので、早目に除去して頂くことをお勧めします。
4. 鍋内外の茶色変色
ステンレスは、空焚きをした時や鍋の内容物が少ない状態で強火で熱せられた時など、何らかの理由で高温状態になった時、表面に「焼け」を生じ茶色に変色することがあります。
これも化学変化を起こした訳ではなく、単に変色しているだけなので、使用上も健康上も問題ありません。
5. 鍋外側の青色変色
上記No.4がさらに進んだ状態で、ごく高温になった場合にこのような青色(虹色)変色を起こす場合があります。
外側なので食品に直接触れる訳ではありませんが、使用上も健康上も問題ありません。

 

●変色・こびりつきの落とし方について
一般的な除去方法と、変色が青色(虹色)時のときのみ有効な簡便な方法の2方法があります。それぞれについてご説明させて頂きます。

・一般的な方法
乾いた布に市販のクリームクレンザーやステンレスクリーナーをつけて、こすり落として下さい。
またその後水でよく洗い流してください。
ステンレスクリーナーについては、数社試してみましたが、フィスラ―様のものが一般にスーパー等で売られているものの中では一番落ちが良いようです(本当は当社のオリジナルをご用意できれば一番良いのですが‥‥)。
ただし酸性がかなり強いので、必ずゴム手袋をはめてされることをお勧めします。
注意点!
洗剤によっては研磨材の粒の大きさにより表面にキズが残る場合あります。目立たぬところで試してみてから行ってください。
つや消し仕上げは、研磨の磨き筋に沿ってこすって頂くと良く落ちます。
またステンレスクリーナーを使用せず、代わりに最近ホームセンター等で売られている「研磨材入りのスポンジ(3M製のスコッチブライト等)」を使用されても良くおちます。
この場合研磨スジが残りますので、こするときは研磨の磨き筋に沿ってこすって下さい。
またミラー仕上げは筋目が残る為、このスポンジの使用はお避け下さい。
・お酢を使って落とす方法(変色が虹色の場合のみ)
鍋に半分から七部程度水を入れ、お酢を大さじ2〜3杯入れ火にかけて温めて下さい。
沸かさなくとも、暖める程度で十分に落ちます。
また側面部は、鍋を動かして中のお湯をその部分に当ててやるだけでおちます。
その後中性洗剤で洗い、水で良く洗い流してください。
注意点!
匂いがしますので必ず換気をしながら行ってください。
ガンガンこすりおとしをしても、錆びたり、擦り切れて穴が開いたり、表面の塗装が剥げたり(もともと塗装等はありませんが)しないところが、オールステンレス製鍋の良いところです。
当社製品を末永く可愛がって頂けますようお願い申し上げます。

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